彼女と義母と義妹と僕 その21

部活が終わり部員たちが引き上げる中、涼真は一人体育館に残っていた

「涼真・・帰るぜ!!」健一郎の声に

「もう少しやってから帰るよ・・健‥先に帰ってくれ・・」

「そうか・・じゃあ戸締り頼むな・・・」「あぁ・・・」そのまま出ていく健一郎を見送ると

涼真はシュート練習を始める・・・

50本目がゴールに入った時点で時計を見る「あぁ・・8時か・・・」

そう言うとボールを拾い片付け始めた

体育館を閉め、部室で着替えて部室を出る

鍵を閉めて校門へ向かう

校門を出たところで雅が立っていた「涼真・・」ほっとした表情で涼真を見る

「なんだ・・忘れもんか?」「ううん健一郎が涼真はまだって言ってたし・・」

「待ってたん?」「う・・うん・・」「あほやな~帰るぞ!!」

雅の頭をポンと叩くと歩き出した「うん!!」

雅が元気に答え歩き出した涼真の後ろを追いかけて並ぶ

涼真がコンビニの前で止まる「なんか・・飲むか・・」

そのままコンビニに入り、ジュースを二本買うと雅に渡し

再び歩き出した。「いいん?」「ああ・・待っててくれたんやしな」「ありがとう」

「飲むか・・」言いながら公園に入りベンチに座った雅は横に座り

「涼真・・今朝の事なんやけど・・」雅が真顔で切り出す「ああ・・」

「あれ・・忘れてくれてええよ・・今、涼真忙しいやん・・迷惑やろ?」

意を決したような表情で前を見ながらそう言うとジュースを口に運ぶ

「あんな・・それやけどな・・・」「うん」

「考えていたんやけどな・・今はごめん・・」「うん・・」

「部活にな、集中したいねん・・」「判ってる・・・あたしこそごめんな・・」

「おれ・・雅が嫌いじゃないねん・・ただ・・今はバスケしたいから・・」

「え・・じゃぁ・・」「今はな・・終わったらちゃんと付き合うよ・・」

「涼真・・・ありがとう・・」「おれな・・お前の事・・好きなんは好きや・・」

「うん・・」涼真の言葉に下を向きながら頷く雅を見つめながら

「部活・・落ち着いたら・・付き合いたいけど待っててくれるか」

雅の頭を撫でながら涼真が優しく言うと「うん・・待ってる・・」

「すまんな・・」そう言うと立ち上がる涼真に「ええよ・・待ってるから」

精一杯絞るように声を出した

歩きそうとした涼真に「涼真・・」後ろから雅が声を掛ける

「ん?」振り返った時、目の前に雅の顔がありそのまま唇をふさがれる

目を閉じたまま雅は少し涼真に唇を重ねていた涼真の手が雅の肩を掴む

離れた雅が「ふふ・・オレンジジュースの味や・・」「はは・・」互いに見つめ合いながら

笑うと・・「今日だけな・・」雅がもう一度唇を重ねる。

一瞬で話すと「ありがとう・・・帰るわ・・バイバイ」そう言うと雅は走り出す

その姿を目で追いながら暫くたたずむ涼真を物陰から芽衣が見つめていた

「お兄ちゃん・・なんで・・吉田先輩と・・」そのまま速足で歩きだす

「お兄ちゃん・・お兄ちゃん・・」心の中で何度も呟きながら涙が溢れてきていた

家の前で涙を拭くと「ただいま・・」冷静を装いながら・・家に入っていった

その15分後、涼真が家に入っていった

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