彼女と義母と義妹と僕 その167

167話




新横浜駅を出発した時、明が目を覚ました

「あ・・・横浜過ぎたのか・・」

横を見ると尚子は寝息を立てている

それを確認すると静かに立ち上がり扉に向かう

喫煙ルームに入ると煙草に火をつける

「ふぅう・・・」

一息吸って吐く

「もうすぐか・・・」

小さな小窓に移る風景を見ながらつぶやく

新幹線のスピードが落ち始めるのを感じた明は

「お・・品川か・・」

言いながら煙草を消して喫煙ルームを出る

急いで席に戻ると尚子は起きていた

その横に黙って座った明に尚子は

「部長・・タバコ?」

「ああ・・起きたんだね・・」

「ええ・・」

言いながらテーブルをたたむ尚子に

「まだ、東京じゃないよ品川だよ・・」

「あ・・うん・・でも・・もう、いいから」

「そうか・・」

言いながら前を見てる明に

「部長・・晩御飯どうしましょうか?」

尚子の言葉に明は

「そうだな・・正直、あまりお腹空いてないんだ・・」

その言葉に尚子は

「それよりも早く帰って寝たいかな?」

やや落胆気味に言う尚子に

「すまないな・・ちょっと疲れたかな・・はは‥やっぱり日帰りはキツイな」

「ですね・・じゃあお家で軽く食べましょう・・何も食べないのはよくないし」

「ああ・・」

二人が話しているうちに東京駅に新幹線が入っていった

「着いたな・・」

「はい・・」

そう言うと荷物を取り出して二人は立ちあがる

並んでいる人が降りていくのを見て二人も続いて新幹線を降りた

「ふぅうう・・疲れた~」

尚子は両手を上げて体を伸ばす

「はは・・ずっと座りっぱなしだったしな・・」

「はい・・」

「行こうか・・・」

「はい」

そう言うと二人は歩き出す。階段を下りて新幹線の改札を出る

「相変わらず多いな・・」

「ですね・・」

自然に人の流れに飲み込まれるように二人は歩き出し、乗り換えのホームに上がる

そのまま電車が来ると二人は乗り込んで対面の扉の方に立つ

「ここはあまり混んでなくてよかった」

尚子は扉にもたれかかり呟く

「そうだな・・大丈夫?」

「あ・・はい・・ありがとうございます」

尚子を守るように立つ明を見上げて尚子は微笑む

「部長・・早く帰りたいですね・・」

「ああ・・もう少しさ・・駅に着いたら買い物もしないとな」

「はい!!」

嬉しそうに言う尚子をちらっと見て明は外の景色を見つめた

コメント

非公開コメント