彼女と義母と義妹と僕 その153

体育館を出て部員たちが集まる。

「う・・うう・・く・・くそ・・」

「うぅ・・」

良樹や浩太・・誰もが涙を流していた

「あ・・」

健一郎は上を見ながら涙をこらえている

「みんな・・」

涼真は周りを見回しながら言葉を飲み込む

その様子を見ながら顧問は

「みんな・・よくやった・・結果は残念やったが・・いいプレーだった」

「は・・はい・・」

「悔しいだろうが・・これを受け止めて・・明日からまた・・な・・」

「はい・・」

「三年生はこれで最後やったが・・山口・星野・・いままでありがとう」

顧問の言葉に二人は頷くのが精いっぱいだった

「じゃあ・・車を回すから・・着替えて荷物を積んでくれ・・」

「はい・・」

そう言うと顧問は階段を下りていった

「さあ・・荷物を纏めよう・・」

「せ・・せんぱい・・すみませんでした・・」

涼真の言葉に良樹が頭を下げる

「おれたちがもっとうまくできたら・・」

「あ・・それは・・ちがうさ・・」

「負けたのは・・お前たちの責任じゃない」

「で・・でも・・・」

「負けたのは俺も健も・・うまくできてなかったし・・お前たちだけやない」

「あ・・はい・・」

「さ・・着替えて荷物纏めて・・帰ろう・・・一年生は纏めてくれ」

その言葉に一年生が無言で動き出した

「さ・・着替えよ」

「はい・・」

そう言って涼真は更衣室に向かう・・

後に続きながら良樹は『せんぱい・・すみません』

心の中で何度も繰り返していた

更衣室に入り、全員が着替えを終えるのをみて

「忘れ物はないか?」

涼真が声を掛ける

「はい・・」

「よし・・じゃあ・・帰ろうか・・」

「はい・・」

そう言うと更衣室を出る・・

一階に降りると

「あ・・涼真・・」

雅が涼真を見て葵と立ち上がる

「あ・・」

「このまま帰るんか?」

「ああ・・一旦学校に帰って解散や・・」

「そうか・・じゃあ・・学校で待ってるわ・・」

「ああ・・すまんな・・」

「ええよ・・田中・・行くで!!」

「あ・・はい・・失礼します」

葵が頭を下げて雅の後を追った

体育館を出た涼真たちは前に停まっていた顧問の車に集まる

「荷物は積んだからこのまま、学校に持っていく」

「はい・・・」

「お前たちは一旦学校に集まって・・それで解散な」

「はい・・」

「じゃ・・学校で・・」

そう言うと顧問は車に乗ると走り出す

「さ・・帰るぞ!!」

涼真の声に

「はい!!」

全員が駅を目指す

電車に乗っても誰一人口をきこうとはしなかった

涼真は扉にもたれかかり通過する景色をただみつめていた

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