彼女と義母と義妹と僕 その120

「おはよう」

駅に着くと既に何人かの部員が待っていた

「おはようございます」

涼真の声に数人の部員たちが反応する

コンコースで周りを見渡すと

「あとは・・健もまだか?」

「あと4人かな?」

涼真が人数を数えてると

「あ・・来ました・・」

4人が揃って来た

「おはよう・・悪いな・・おそなったな」

「ああ・・時間どおりや・・さて、忘れものはないな?」

涼真の言葉に各部員は鞄と道具を確認する

「大丈夫です」

部員たちの言葉を聞いて涼真はもう一度周りを見渡して

「よし!!行くか!!」

「はい!!」

そう言うと涼真を先頭に改札に入っていった




リビングで考え込んでいた裕子はバタバタと階段を下りてくる足音に入り口に目をやる

「あ・・おかあさん・・おはよう・・」

リビングに入って来た芽衣を見ながら裕子は立ち上がり

「おはよう‥芽衣・・」

キッチンに入りながら答える

椅子に座った芽衣は裕子の後姿を見ながら

「おかあさん・・今日は何時位に来れそう?」

芽衣の言葉に裕子は振り返らずに

「そうね・・12時に終わって直ぐに病院を出たら天王寺でしょ?・・多分・・1時過ぎかな」

「そう・・午後の試合は2時って言っていたから」

「じゃあ・・間に合うわね・・」

「そうね・・」

言いながら朝食を机に運ぶ

「ありがとう・・いただきます」

そそくさと食べ始める芽衣を見ながら裕子は

「芽衣はお弁当は?」

裕子の言葉に芽衣はパンを頬張りながら・・

「あ・・あたしはいいよ・・途中でなんか買うから・・」

「そう・・」

言いながら裕子は自分の分を持って机に座る

「芽衣は一人で行くの?」

裕子の言葉に芽衣は「ううん・・真由と待ち合わせしていく」

「そう・・なんだったら帰りは乗せて帰るわ」

「ありがとう・・」

食べ終わった芽衣に裕子は

「そう言えば涼真さんはお弁当いらないって言っていたけど」

「そうなん?・・ひょっとしたら・・」

「ひょっとしたら?」

裕子はコーヒーを飲みながら芽衣を見る

「お兄ちゃんのお弁当は吉田先輩が作るんかもね」

「え?あの雅ちゃんが?」

「うん・・先輩も応援来ると思うし・・」

芽衣の言葉にやや動揺しながら裕子はコーヒーを再び口に運ぶ

「でも・・他人様にご迷惑をかけるのは・・」

裕子の言葉に芽衣は

「ええん違うかな?本人が好きでしてるんやし・・それに・・」

「それに?」

「将来あの二人が結婚したら吉田先輩はお姉ちゃんやしね」

芽衣の言葉に思わず裕子はコーヒーを吹き出しそうになる

「け・・結婚ってそんな関係なの?」

動揺する裕子を見て笑いながら芽衣は

「あははは・・そんなこと考えてないと思うよ・・あの二人は結婚とかはないよ」

「そう・・そうよね・・」

「だって・・お兄ちゃんは・・」

そこまで言って芽衣もコーヒーを口に運ぶ

「涼真さんは?」

裕子の言葉にコーヒーを置いた芽衣は

「お兄ちゃん・・大学行くやろ?吉田先輩は行かないと思うから」

「そうなのね・・」

ほっとする裕子に「あとは本人に聞いてな・・」

そう言うと芽衣は立ちあがるとキッチンにお皿とコップを持っていく

「じゃあ・・用意するから」

そう言うとリビングを出て二階に上がっていく

裕子もキッチンに戻り煙草に火をつける

二階に上がった芽衣はそのまま

服を脱いで着替え始める

「あの二人は結婚しないわよ・・お兄ちゃんはあたしのもの・・」

呟きながら口元がいやらしく笑う・・

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