• 彼女と義母と義妹と僕 その157
    歩きながら健一郎はふと隣を歩く葵を見る「あ・・葵ちゃん」健一郎の声にビクッと反応しながら「あ・・はい・・」その様子を見て健一郎は「そんな緊張せんでええよ・・」「あ・・はい・・」「ちょっと座ろうか・・」「はい・・」そう言うと二人はガードレールに腰を下ろす「あ・・先輩・・もう少し歩いたら公園あるし・・そこ行きましょう」「そうやな・・ありがとう」そう言うと二人は再び歩きだした・・しばらく歩いて公園に入る...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その156
    「さあ・・帰ろっか・・・」歩いて行く健一郎と葵を見ながら雅がつぶやく「ああ・・行こか・・」そう言うと二人は反対方向に向かって歩き出す。歩きながら雅が口を開く「涼真・・疲れたやろ?大丈夫?」その言葉を聞きながら涼真は「ああ・・大丈夫や・・」言いながらふたりは公園に入る「ちょっと休むか?」「うん・・」公園のベンチに腰を下ろした涼真に雅は「あ・・ジュース買ってくるわ・・」雅が鞄を置くと近くにあった自販機...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その155
    ひとしきり泣き続け部室の中でしゃがみ込んでいた涼真はやがてゆっくりと立ち上がると涙を拭くと部室をでるとゆっくりと歩き出したそのまま体育館をでたとき涼真の足が止まる「け・・健・・」階段に座り、うなだれている健一郎を涼真はじっと見つめる『す・・すまんな・・健・・』拳を握りながら何度も何度もその言葉を繰り返す・・やがて顔を上げた健一郎を見た涼真はゆっくりと歩きだす「健・・」涼真の声に健一郎が振り返る「涼...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その154
    学校に帰って来た涼真たちを顧問は体育館の前で待っていた「お・・帰って来たか」「はい」「よし・・荷物を片付けてくれ」そのまま無言で一年生は荷物を持って体育館に入っていったその様子を涼真たちは見ながら立ち竦む言いようのない空気の中、だれひとり言葉を発しなかった暫くすると一年生が全員出てきて整列するそれを見ながら顧問が口を開く「よし・・終わったな・・今日はお疲れ様やったな」「はい」「うん・・今日は帰って...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その153
    体育館を出て部員たちが集まる。「う・・うう・・く・・くそ・・」「うぅ・・」良樹や浩太・・誰もが涙を流していた「あ・・」健一郎は上を見ながら涙をこらえている「みんな・・」涼真は周りを見回しながら言葉を飲み込むその様子を見ながら顧問は「みんな・・よくやった・・結果は残念やったが・・いいプレーだった」「は・・はい・・」「悔しいだろうが・・これを受け止めて・・明日からまた・・な・・」「はい・・」「三年生は...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その152
    「ひっく・・う・・うぅ」堪えきれず嗚咽を漏らす葵に雅は「田中・・さ・・行こう・・」ハンカチで目を抑えながら葵はゆっくりと立ち上がる「先輩・・悔しい・・」葵の言葉に雅は目を潤ませながら「うん・・うん・・でもな・・あたしたちより・・もっと・・あいつらは・・」雅の瞳から涙がこぼれる「先輩・・」ゆっくりと階段を上がるとそのまま通路に出て歩き出した二人は体育館を出ると階段を降りる降りたところで涼真たちを見つ...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その151
    4人は車に乗ると裕子はエンジンをかける。シートベルトを閉めながら「このまま新大阪に?」前を見ながら聞く裕子に明は「ああ・・すまん・・今度ゆっくり帰ってくるよ・・」前を見ながら答えると車はゆっくりと走り出した「真由ちゃんごめんね・・ちょっと新大阪経由になるけど・・」ちらっとミラーを覗き後部座席の真由に声を掛ける「あ・・いえ・・大丈夫です」走り出す車内で流石に沈黙に耐えれなかったのか裕子が口を開く「あ...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その150
    ボールを受けた浩太にマークがつく「浩太!!」右側から良樹が回り込み浩太からパスを貰うとドリブルしながら進む「良樹!!」涼真の声に反応して良樹がパスを出す時間が残り5秒を切っていたボールを受けた涼真が迷わずシュートするボールは高い弧を描いてリングに当たると左に大きくそれた瞬間、ビーっとブザーがなる「あ・・・」思わず涼真がつぶやくと振り返る後ろで浩太と太一が肩を震わせて下を向いていた横にいる良樹も同じ...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その149
    再び相手がゆっくりパスを回しながら進んで来るのを涼真たちは腰を落として待ち構えるちらっと時計を見る『のこり2分28秒・・もう一本スリーで1点差』頭でイメージしながらディフェンスに徹する涼真・・時間が刻一刻と過ぎていく「あ・・」相手のパスのスピードが上がりやや離れた位置からシュートする「しもた・・」ボールはゴールにそのまま入る「急げ!!時間ないぞ!!」涼真の声に反応して浩太がボールを良樹に出して走り出す...
  • 彼女と義母と義妹と僕 その148
    「勝てない?」尚子がコートを見ながらつぶやく「ああ・・涼真たちの負けやな」明はコートを見ながらつぶやく「冷たいんですね部長」「さっきの7番のシュートあれが決まっていたら勝てたが・・」明は淡々と続ける「あれが流れを決めたかもな・・」言いながら明の目は涼真を見ていた時間がどんどん流れていく中8点の差がなかなか縮まることなく残り5分に差し掛かろうとしていた『くそ・・縮まらなんな・・』心の中で呟きながら涼真...